対談(土地家屋調査士について)

対談レポート

国内最大級の経営コンサルティング会社として知られる株式会社船井総合研究所の「士業コンサルティンググループ」が、私たち「土地家屋調査士えん」に注目し、シニア経営コンサルタントの真貝大介さんと土地家屋調査士えん代表の小山の「土地家屋調査士について」の対談が実現しました。
(※文中敬称略)

IMG_0357.jpg真貝:「東京の調査士マーケットをどのように捉えていますか?」

小山:「まず、調査士の受験者数が減少していることを懸念しています。現在は、受験者数が5,000人を切っている状況にあります。」

真貝:「合格者数は何人位なのでしょうか?」

小山:「400人前後です。合格率7%は維持している状況にありますが、翌年は、受からなかった4,600人が受けることになるため、調査士試験が今後どのように変わっていくのかに不安を感じています。そのために私たちに何が出来るかを考えていく必要があります。」

真貝:「資格者数が減少しているのは、やはり高齢化が原因ですか?」

小山:「高齢化も原因の一つであります。また、法人化している事務所が増え、営業をかけているため、若い方の稼ぎ口が少ない状況というように見えるようです。私としては、これからの調査士業界をどんどん盛り上げていきたいのですが…。まずは自分たちの事務所を盛り上げて、形にしないといけないですね。」

真貝:「現在、調査士資格者は何名いらっしゃいますか?」

小山:「3名です。」

真貝:「法人化している事務所の中では、資格者はどの程度いらっしゃいますでしょうか?」

小山:「他事務所の具体的な人数は分かりませんが、私たちは専門職であるため、土地家屋調査士の資格者数は信用に繋がる部分ではあり、これからも増やしていきたいと考えております。」

IMG_0361.jpg真貝:「司法書士業界では、拡大解釈のあり方をどうするかということで「財産管理」という業務に幅を広げているのですが、調査士業界で、職域を広げていくような業務はございますか?」

小山:「個人的な見解であれば、筆界が不明な場合に特定する権限を調査士にいただければ、業務の幅は広がっていくと思われます。土地家屋調査士法第一条の目的の中で、調査士は「不動産に係る国民の権利の明確化に寄与する」という内容が書かれていますが、現状、明確化に寄与できていない状況にあります。ですので、そのような法の改正も含め、調査士に権限をいただける状況が出来ると良くなっていくと思われます。」

真貝:「一方で、今の調査士が、不動産に係る国民の権利の明確化に寄与できていないと感じられる瞬間、または、土地家屋調査士業界自体の人気が無くて合格者が出ない、といったことに対する問題点や課題点についてはどのように思われていらっしゃいますでしょうか?」

小山:「まず、権利の明確化については、お客様に回答を委ねられているという状況にあります。例えば、土地の境界の立会いをお願いした際に、お客様が立ち会わないとおっしゃった場合、その時点で終わってしまいます。それに対して、どのようにしていかなくてはならないかについて考えてはいます。例えば、弁護士と連名で立会い依頼をかけるといったことを行っていきたいと考えております。」

真貝:「それは、つまり、本来は裁量があってはいけない世界に裁量があり、それを資格者側の工夫で、答えを出しいただかなくてはならないといったことが一つの問題であるということですね?」

小山:「そうです。基本的に、不動産業者様は私たちに依頼することで、境界は決まるものであると認識されています。ですが、実際には決まらないといったケースが多々あります。それをいかに決めていくかが私たちの今後の課題であると考えております。ですので、弁護士との連携が必要になってくるのではないかと考えております。」

真貝:「「決められる調査士」と「決められない調査士」が出てきているということですね。」

小山:「そうです。決められないというよりは、お客様にNOと言われてしまうとNOになってしまいます。」

真貝:「つまり、いかにYesに働きかけるかが調査士のスキルとなってくるのですね。」

小山:「そうなります。私たちはそれを少しでも+αにするために、お客様の元へはスーツで向かうということや、挨拶はしっかりするといったことを徹底して行っています。」

IMG_0365.jpg真貝:「では、えん様が特に意識して行われているお客様へのサービスや、ポリシーといったものは何になりますか?お客様は、不動産会社様やハウスメーカー様、もしくは直接発注の方や一般の消費者(エンドユーザー)の方まで様々にいらっしゃると思いますが、各お客様に対して気をつけていることをお教えいただけますでしょうか。」

小山:「まずは、「スピード感」を意識して取り組んでおります。不動産売買の場合、決済の日にちが決まっており、その日までには仕上げなくてはなりませんので、そういったスピード感といったものは意識して取り組んでおります。また、私たちからの「報・連・相」も徹底して行っております。業者様からではなく、私たちから業者様へ積極的に「報・連・相」を行うことを大切にしております。業者様によっては、全く連絡が来ず、決済一週間前まで何も手をつけていないといった問題も起こるため、それを防ぐ為に「報・連・相」は行っています。」

真貝:「スピード感というものには、満足していただけるレベルとそうでないレベルのものがあると思われるのですが、具体的にどのレベルに設定されておりますでしょうか?」

小山:「例えば、基本的な境界確定の場合、私たちは1ヶ月半の期間を頂戴しております。ですが、お客様からすると1ヶ月半で終われば良いという状況にはないと思われます。ですので、1日でも前倒しして仕上げることができるか、といったことを意識しています。そのためには、初動が非常に大切となってきます。」

真貝:「それは、初めは1ヵ月半で獲得したとしても、アイドリングタイムを減らすことやバッファを削除していくことで時間短縮することができるということですね。」

小山:「その通りです。」

真貝:「大体どのくらいの期間が短縮できますか?」

小山:「私たちは、10日は短縮しようと心がけていますが、「境界確認書」が戻ってこないといった問題等で、遅れてしまうことがありますので、お客様次第という面もあります。ですが、その点も、どれだけお客様へのサービスをどれだけ出来るかによって、お客様のレスポンスが速くなることが決まってくると思います。」

IMG_0359.jpg真貝:「一方で、「報・連・相」については、どこまで出来れば良くて、どれが出来てないとだめであるのか、といったレベルはどの程度に設定されておりますでしょうか?」

小山:「不動産取引の場合、最初にある程度契約していても、無理であると判断された時、早い段階であれば契約を変更できると思われますので、なるべく早い段階で可否判断をして、伝える必要があります。失敗例として、その報告をギリギリで伝えることでお客様からクレームをいただくといったこともございました。」

真貝:「よく調査士の方で見受けられるのが、調査士は各部門(測量部隊、資格者、書類部隊等)でお客様との接点が多くあるため、誰がお客様とコミュニケーションを取っていくかといった段取りや「報・連・相」について、どのように考えていらっしゃるかをお聞かせ願えますでしょうか?」

小山:「仕事の流れとしては、分業制が良いと思いますが、お客様のためを考えると一連の作業で行う方が、お客様のためにはなると思います。誰に報告の責任が生じてくるか分からなくなってきてしまうため、私は一連の流れの中で仕事をさせていきたいと考えております。」

真貝:「つまり、資格者が前線に立ち、コミュニケーションを取り、その方のコントロール下で各部隊が作業にとりかかるということですね。やはり、資格者がコミュニケーションを取ることは、お客様にとってもメリットがあると思われますか?」

小山:「安心感があると思われます。」

真貝:「それ以外で何かお客様のために大切にしていることはございますでしょうか?」

小山:「ホームページに力を入れているため、お客様に自分達の活動をアピールしていくことを大切にしています。最近は、Facebookやメルマガも活用しています。」

IMG_0369.jpg真貝:「最後に、今後行っていきたいこと、どのような事務所にしていきたいかということをお聞かせください。」

小山:「お客様が満足していただける事務所を作っていくことを第一に考えています。その上で、社員が働いて良かったと思える事務所を作っていきたいです。そうすることで、お客様にも還元できると思われます。」

真貝:「では、今よりさらに働きやすい事務所にするためにはどのようなことをやっていかなくてはならないかをお考えでしょうか?」

小山:「人材教育であると思います。事務所が目指す方向性と個人が目指す方向性を一致させていく必要があります。なので、事務所の方向性を伝えていける事務所にしたいと思っています。その上で、働きやすい人が働ける環境作りも必要になってくると思われます。」

真貝:「働きやすさでいうと、調査士業界は仕事がハードな業界であると思っております。労働時間も長く、仕事内容も体力も頭も気も使わなくてはならないので、様々な部分でストレスを感じてしまう可能性があると思われます。その点については、どのようにお考えでしょうか。」

小山:「私もストレスが一番の問題となっておりました。お客様へ気を遣わなくてはならない点が非常に大変であることは分かっておりますので、私たち有資格者が、フォローしていくことで負担を軽くしていこうと考えております。他には、話を聞ける環境作りを行っていきたいと思っております。私たちの事務所は、「飲みニケーション」が多いので、そういった場で、悩み等をたくさん話してもらい、私たちで解決できる部分はどんどん解決していきたいと考えております。」

真貝:「どのくらいの頻度で「飲みニケーション」を行っているのでしょうか?」

小山:「月に2回です。その他に全体の飲み会も月に1回開催しております。このような機会を設けることで社員の輪も広がり、なおかつ私たちと直接話すことでストレスを軽減してくれればと思っております。」

真貝:「「飲みニケーション」で大切にしていることはなんですか?」

小山:「私はしゃべらないことです。なるべく話を聞くようにしています。」

真貝:「資格者だけでなく、皆様で行かれるのですか?」

小山:「3人(社員2人)で行くことが多いです。ですので、仕事だけでなく、プライベートも含めて話をしています。」

IMG_0358.jpg真貝:「どのような事務所にしていくかということで、外向けに発信したい内容はございますか?」

小山:「綺麗な事務所にしていきたいです。調査士の事務所が汚いといったイメージがあるため、働きやすいといったことも含め、綺麗な事務所であり続けたいと思います。」

真貝:「綺麗にする為の取り組みはどのようなことをされていますか?」

小山:「出社30分前に来社して掃除を行う等、環境整備を積極的に行っています。また、机の上に荷物を置かないことも徹底させています。他には、服装についても改善を考えております。常に作業着でいることが多いため、現場に赴くとき以外はなるべくスーツを着用させることを心がけております。そうすることで、お客様にここだったら任せると思っていただくことができ、お客様の信頼獲得にも繋がると思います。とにかく綺麗な事務所を目指すことを第一の目標と考えております。」

真貝:「なるほど。是非一緒に調査士業界を盛り上げて行きましょう!本日は有難うございました。」

小山:「有難うございました。」


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